L2SWとL3SWの違いについて

L2SWとL3SWの違いについて

インフラ 2023/08/31
皆様こんにちは。2023年4月に入社したSと申します。

L2SWとL3SWについて知っていますか?
これら2つはネットワーク機器の名前ですが、
数多くあるNW機器の中でも、もしかしたらあまり馴染みのない言葉かもしれません。
見たこともないという方も多くいらっしゃるかと存じます。
今回はこれら2つの違いについて紹介していきます。

L2SWはレイヤ2スイッチのことで、Layer 2 Switchの頭文字を取ったものです。
L3SWも同様にレイヤ3スイッチのことを指し、Layer 3 Switchの頭文字です。
皆さんの中には恐らくこう思った方もいらっしゃるかもしれません。
「レイヤ2やレイヤ3、そしてスイッチとは何だ?」
まずはレイヤ、そしてスイッチについてお話していきます。

ネットワークの世界にはOSI参照モデルというものがあります。
これは、他のブログでも紹介されているかと存じます。
簡単に言えば、NW上で通信する上での共通のルールである、
プロトコルを作成するためのガイドラインです。
より人に近い上位層である第7層から、
電気・物質に近い下位層である第1層まで分かれています。
この中の第2層がレイヤ2、第3層がレイヤ3です。
層を英語にしたらLayerですから、分かりやすいですね。

第2層は、データの送信をする際、NW内部の送信元と宛先を特定するための層です。
例えば、同じ会社内や学校内のパソコンを使用して、
AさんからBさんにメールを送りたいとします。
その時に、AさんのパソコンからBさんのパソコンを特定して、
メールを届ける役割を果たすのが第2層ということになります。

上記において第2層の役割についてご紹介しました。
この第2層で働くNW機器がL2SWです。
スイッチは、皆さんがお使いのパソコン等に予め割り振られている、
MACアドレスというものを使用して、送信元と宛先の特定とデータの送出をしてくれます。
MACアドレスは同じNW内での送信元と宛先を特定するためのアドレスです。
スイッチがパソコン等のデバイスと繋がっているところをポートと言います。
スイッチはデータが送られてくると、どのポートから受信したかということ、
そして送信元のMACアドレスを自分で記憶します。
この記憶の蓄積により、どのポートはどこに繋がっているかということが分かるため、
データが送られてもスムーズに転送することができます。
もし宛先が分からない場合は、受信ポート以外のすべてのポートから転送します。
また、L2SWはセキュリティの設定や、NWを内部でさらに分割することができ、
NWの可用性を高めることもできる優れものです。

続きましては、第3層についてご紹介します。
第3層では、送信元から宛先へNWを越えて何かデータを送る際、
どういった経路で送信したら効率的に届けることが出来るかを決定する役割を果たします。
要は遠出する時のカーナビのような仕事をする層ということになりますね。
もしかしたら、ネット上の住所のようなものとして、
IPアドレスという言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
それは、この第3層で使われています。
この層で働くNW機器としてルーターというものがあります。
ルーターは異なるNWを分割し、IPアドレスを用いてNW間のデータ転送を行います。

前置きが長くなりましたが、ここでやっと真打が登場です。L3SWです。
スイッチというからにはスイッチであることには変わりありません。
しかし、頭にL3とつくことによって、スイッチの機能にプラスして、
ルーターの役割も果たすことができるようになりました!
本来ならば第2層でしか機能できなかったスイッチが、
L3SWに進化することで、第2層と第3層両方の役割を果たせることが可能になりました!
これはとてもすごいことですね!!

今回はL2SWとL3SWの違いについてご紹介しました。
拙い説明であったかもしれませんが、皆様の理解を深めるための一助となれたら幸甚です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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